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2022 化学 放射線

2022第1種放射線取扱主任者試験化学

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目次

第1種放射線取扱主任者試験化学1-10

2022問1 核種Aは、半減期300日でβ壊変して安定核種Bとなる。核種Aと核種Bの原子数をそれぞれNA、NBとする。はじめに核種Aのみが100 MBqあったとき、600日後の原子数比(NA / NB)として、最も近い値は次のうちどれか。
1 0.33
2022問2 次の核種の組合せのうち、2核種がともにγ線を放出するβ壊変核種であるものはどれか。
2 76As 7Be
2022問3 次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 7Be原子の最外殻電子は2s軌道にある。
B 22Na原子の最外殻電子はM殻にある。
C 22Naが壊変して生成した中性原子の基底状態の電子配置は、(Is)2(2s)2(2p)6である。
D 32Pが壊変して生成した中性原子の基底状態の電子配置は、(Is)2(2s)2(2p)6(3s)2(3p)4である。
15 ABCDすべて
2022問4 白米100 g中のカリウム含有量が90 mgであるとき、この白米中の40Kの放射能濃度[Bq・g-1]として、最も近い値は次のうちどれか。ただし、40Kの同位体存在度は0.0117%、半減期は1.248×109年、壊変定数は1.760×10-17s-1とする。
2 3×10-2
2022問5 精製した140Ba (半減期12.75日) から140La (半減期1.68日) が生成し、140Baと140Laが過渡平衡となっているとき、次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 140Laの放射能は140Baの放射能より大きい。
C 原子数の比(140La/140Ba)は約7.6である。
2 AとC 
2022問6 半減期 10分の放射性核種をサイクロトロンにより製造したところ、1μAの陽子線で10分間照射した直後の放射能がaMBqであった。4μAで20分間照射し、照射後、20分経過した時点での放射能は、aMBqの何倍か。最も近い値は次のうちどれか。ただし、照射条件として、照射電流、照射時間以外は変えないものとする。
4 1.5
2022問7 次の核反応のうち、18Fが生成するものの組合せはどれか。
B 16O(3He,p)
C 18O(p,n)
D 19F(d,t)
E 22Ne(γ,α)
14 BCDのみ 
2022問8 熱中性子による235Uの核分裂に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 核分裂の際、平均して2.5個の中性子が放出される。
B 放出される中性子の平均運動エネルギーは約2 MeVである。
1 AとB 
2022問9 熱中性子照射による放射性核種の生成に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
照射対象 生成核種
A 空気  41Ar
B 海水  38Cl  
C ステンレス 51Cr
D コンクリート 45Ca
15 ABCDすべて
2022問10 コバルト(Co) 箔 (不純物は含まれていないとする) に対する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 59keVの光子を照射すると、Coの特性X線が発生する。
C 14 MeVの中性子を照射すると、59Feと58Coが生成する。
D 20 MeVの光子を照射すると、58Coが生成する。
13 ACDのみ

第1種放射線取扱主任者試験化学11-20

2022問11 ガリウムGaに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 周期表でAlと同じ13族に属する。
B 50°Cでは液体である。
C 67Gaは、EC壊変してγ線を放出する。
D 68Gaは、68Geを親核種とするミルキングで得られる。
1 
5 ABCDすべて
2022問12 放射性元素の化学的性質に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
4 2価のラジウム(Ra) は硫酸イオンと反応して水溶液から沈澱する。
2022問13 最初に核種A (半減期6h) の原子数が核種B (半減期18h) の原子数の4倍あるとき、核種Aの原子数と核種Bの原子数が等しくなるまでの時間[h]として、最も近い値は次のうちどれか。
2 18
2022問14 次の核種の組合せのうち、安定核種のみの組合せはどれか。
A 16O 17O 18O 
B 40Ca 42Ca 44Ca
1 AとB

2022問15 天然放射性核種に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
A 太陽系ができたときから存在している天然放射性核種がある。
B 地中で常に生成されている天然放射性核種がある。
D 常温常圧で気体の天然放射性核種が存在する。
12 ABDのみ 
2022問16 試料中の核種の原子数比が、数億年の地質年代を測定するために利用できるものの組合せは次のうちどれか。
C 40K/40Ar
D 87Rb/87Sr
E 235U/207Pb
1 
5 CDEのみ
2022問17 質量数が51の3つの核種に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。壊変図式を参考にせよ。
A 51Cr線源はVの特性X線を放出する。
B 51Tiのβ壊変は必ず51Vの励起状態を生成する。
E 1個の51Ti原子核が壊変すると、2本のγ線が放出されることがある。
2 ABEのみ
2022問 18 次の放射性核種を含む試料I~Ⅳとその放射線を測定する検出器ア~エとの組合せのうち最も適切なものはどれか。
試料     検出器
I 99mTcで標識された化合物を含む溶液  ァ 端窓型GM検出器
Ⅱ 32Pを捕集したろ紙    イ Ge検出器
Ⅲ 多元素同時定量のために中性子放射化した岩石試料 ウ 井戸型NaI(Tl)検出器
IV α線放出核種を電着したアルミニウム板  エ 表面障壁型Si検出器
4 I-ウ、Ⅱ-ア、Ⅲ-イ、Ⅳ-エ
2022問19 酢酸とエタノールから酢酸エチルが生成する反応は、以下の反応式で表される平衡反応である。
CH3COOH+C2H5OH ? CH3COOC2H5+H2O
14Cで標識した酢酸をエタノールと混合し、平衡に達したとき、放射能を持つ化合物として正しいものは次のうちどれか。
4 酢酸と酢酸エチルのみ
2022問20 次の操作のうち、放射性気体が発生するものの組合せはどれか。
A 14Cで標識した炭酸カルシウムに塩酸を加える。
C 35Sで標識した硫化鉄に塩酸を加える。
2 AとC 

第1種放射線取扱主任者試験化学21-30

2022問21 次の記述のうち、放射性核種が沈殿するものの組合せはどれか。
A 14Cで標識した炭酸ナトリウムに塩化カルシウム水溶液を加える。
B 110mAg+を含む硝酸酸性溶液に硫化水素を通じる。
1 AとB 
2022問22 1mLの5 mol・L-1塩酸溶液にそれぞれ10 kBq含まれる59Fe(Ⅲ)と140La(Ⅲ)を分離できる方法は次のうちどれか。ただし、塩酸溶液には59Fe(Ⅲ)と140La(Ⅲ)の各担体0.1mgがそれぞれ含まれるものとする。
1 陰イオン交換樹脂カラムに通す。
2022問23 担体を加えた140 kBqの64Cu (半減期760分) を含む水溶液に、チオアセトアミド水溶液を加えて加熱し、64Cuを硫化銅として沈殿分離した。この分離操作には380分かかった。得られた沈殿4.0 gのうち、0.10 g中の64Cuの分離操作終了時の放射能は2.4kBqだった。この沈殿分離操作での64Cuの収率[%]として、最も近い値は次のうちどれか。
5 97 
2022問24 イオン交換樹脂に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
C 強酸性陽イオン交換樹脂カラムを使用して137Cs+86Rb+が分離できる。
D 強塩基性陰イオン交換樹脂カラムでは、36Cl-が32PO43-より先に溶離する。
E OH型の陰イオン交換樹脂カラムに57Ni2+を含む9 mol・L-1塩酸酸性溶液を流すと、57Ni2+は樹脂に吸着しない。
5 CDEのみ
2022問25 ある放射性標識化合物は、水から有機溶媒への分配比 (有機溶媒中濃度/水中濃度) が10である。その放射性標識化合物100 MBqを含む水から同じ体積の有機溶媒に抽出したのち、有機溶媒を分けた。再度、残った水に同じ体積の有機溶媒を加えて抽出すると、抽出されなかった放射性標識化合物の放射能[MBq]として、最も近い値は次のうちどれか。
1 0.8
2022問26 次の標識化合物に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
C 放射化学的純度は非放射性不純物の量とは無関係である。
D 化学純度を上げるために精製を繰り返すと比放射能は一定となる。
4 CとD
2022問27 全放射能2.0 MBqの[14C]アニリン(C6H5NH2) 10 mgを検定したところ、化学純度が90%、放射性核種純度が90%、放射化学的純度が80%であった。この[14C]アニリンの比放射能[kBq・mg-1]として、最も近い値は次のうちどれか。
5 160 
2022問28 65Zn2+を含む溶液試料100 mLがある。この溶液試料を40 mLずつ分取して試料A、B とした。試料Aに、非放射性のZn2+を7.0 mg・mL-1で含む水溶液1.0 mLを加えて十分に混合した後の65Znの比放射能は700 kBq・mg-1であった。試料Bには、同じ非放射性Zn2+水溶液3.0 mLを加えて同様の処理をしたところ、65Znの比放射能は500kBq・mg-1であった。元の溶液試料100 mL中に含まれるZn2+の質量[mg]として、最も近い値は次のうちどれか。
4 70 

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2022問29 放射線照射に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
C 水への照射での二次過程で過酸化水素が生成する。
D Fe2+水溶液へのγ線照射によりFe2+は酸化される。
5 CとD 
2022問30 放射線と物質との相互作用の利用に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
3 熱ルミネセンス法による吸収線量測定では、熱ルミネセンスの強度が吸収線量に比例することを利用する。
 

第1種放射線取扱主任者試験化学31-32

2022問31 次のⅢの文章の[ ]の部分について、解答群の選択肢のうち最も適切な答えを1つだけ選べ。
I 127Iの熱中性子捕獲反応で生成する128Iの化学効果について考える。ヨウ化エチル(C2H5I;水に不溶) を熱中性子照射し、その後還元剤を含む水と振とうすると、生成した128Iの約50%が水相に[A 1 I]の化学形で抽出された。127Iの中性子捕獲反応で生成する高励起状態の128I原子核から放出される[B 3 γ線]により128Iが[ア 1 反跳]する。この放出される[B 3 γ線]の最大エネルギーE [MeV]は、捕獲反応のQ値(6.8 MeV)に等しくなる。128I原子の質量(原子質量単位)をMで表すと、最大[ア 1 反跳]エネルギー4[eV]は、537E2/Mで与えられる。したがって、その値は[C 2 194]eVとなる。一方、ヨウ化エチル分子のC-Iの[イ 3 結合]エネルギーは数eVであり、これに比べて[ア 1 反跳]エネルギーの方が大きいことから、C-Iの結合が切断され128Iのみが水相に移行した。これは、1934年にSzilardとChalmersにより行われた実験である。一般に(n,γ)反応で生成する核種の[D 3 原子番号]は標的核種と同じであるため、[E 6 無担体]の状態で得ることは難しい。しかし、水相から1281を得るこの実験は(n,γ)反応による[E 6 無担体]RI製造の礎となっている。
Ⅱ ヨウ素の放射性核種のうち医療の分野で利用されている123I、125I、131Iの半減期、製造法、壊変様式、適用例などについて以下に示す。
放射性核種を被験者に投与して体外から画像診断を行うインビボ(in vivo)検査には、比較的低エネルギーのγ線を放出し、α線やβ線の放出がなく体内被ばくの少ない短半減期の核種が適している。123Iは半減期13.2時間でEC壊変し、[F 3 159]keVのγ線を放出する核種であり、[ウ 2 シンチグラフィ]やSPECTで甲状腺機能の診断に用いられる。123Iの製造には、124Te[G 4 (p,2n)]123I反応や124Xe(p,2n)123Cs 反応などが利用される。なお、後者の反応で生成する123Csは、2回のEC壊変を経て123Iになる。
血液や尿中に含まれるホルモンやビタミンなどの生理活性物質を測定するインビトロ (in vitro)検査である[エ 3 ラジオイムノアッセイ]には、半減期が比較的長いγ線放出核種が利用される。125Iは半減期[オ 5 59.4]日でEC壊変して、35.5keVのγ線を放出する。また壊変に伴い、[H 2 Te]の特性X線が放出される。125Iは原子炉を使い124Xe(n,γ)125Xe反応により生成する125Xe(半減期16.9時間) のEC、β+壊変により得られる。
131Iはβ線を放出する核種で、甲状腺疾患の治療などに利用される。131Iは半減期[カ 2 8.03]日でβ壊変(Eβmax=606keV(89.5%)) して、131Xeの励起準位からγ線(主に365keV)を放出する。131Iは原子炉で[I 4 235U]の熱中性子による核分裂、あるいは130Te(n,γ)反応で生成する131Te (半減期25分) のβ壊変により得られる。
2022問32 放射線の性質を利用した様々な分析化学的手法が開発されてきた。これに関する次のI~Ⅲの文章の□の部分について、解答群の選択肢のうち最も適切な答えを1つだけ選べ。
I γ線スペクトロメトリの[A 1 エネルギー分解能]の向上は、核種の同定を大幅に容易なものとした。例えば、中性子放射化分析は、[A 1 エネルギー分解能]に優れる[B 3 Ge検出器]の普及により、非破壊多元素同時分析を可能とする機器分析の手法として広く知られるに至った。[B 3 Ge検出器]の普及以前の中性子放射化分析では[C 4 NaI(Tl)検出器]がγ線スペクトルの測定に利用されてきたが、微量元素の分析に際しては化学分離をしばしば併用する必要があった。現在でも、分析検体の量や分析対象の元素の含有量によっては、分析感度の向上などのために化学分離が併用される。この場合、分析対象核種以外の生成核によるバックグラウンドγ線の低減もしくは対象元素自体の単離が求められる。前者の例としては中性子放射化で生成しやすい[D 3 24Na]を選択的に除去するHAP(水和五酸化アンチモン)、後者の例としては152Euなどのランタノイドの沈殿剤である[E 2 シュウ酸アンモニウム]などが知られている。
Ⅱ 低エネルギーγ線やX線を放出する核種には放射線の性質を利用した様々な応用が知られている。
[F 5 241Am]は蛍光X線分析の線源として利用されているが、これはγ線照射に伴う[G 5 内殻電離]を利用した多元素同時分析法である。
メスバウア一分光法では、例えば[H 4 57Co]が14.4keVの低エネルギーγ線の線源として利用されている。このγ線はメスバウァ一効果として知られている無反跳条件下でのγ線共鳴吸収現象を利用して、鉄を含む化合物の電子構造や材料の物性に関する情報を得るために用いられている。
放射性核種からの低エネルギーγ線やX線に替えてシンクロトロン放射光もよく利用される。この方法では、加速器中で加速された電子の[I 5 制動放射]により放出される光子を利用する。X線吸収端付近でのX線吸収スペクトルに基づくキャラクタリゼーションの手法である[J 1 XAFS]などで活発な応用研究が展開されている。
Ⅲ 消滅放射線の応用では、陽電子放射断層撮影(PET)での標識医薬品の使用がよく知られている。
標識に用いられる核種の中には[K 4 18F]があり、標識にはグルコースの水酸基を[K 4 18F]置換できることが利用されている。
[L 1 22Na]などの比較的半減期の長い放射性核種から放出される陽電子を試料に照射し、[M 2 陽電子]の寿命測定などから材料物性に関する情報を得る分析手法も活発に利用されている。
天然放射性核種からの放射線として2 MeV以上のγ線を放出する核種は[N 5 208Tl]などに限られる。しかし、中性子や荷電粒子の照射により励起された核の脱励起で生成する光子を照射中に計測する[O 3 即発γ線分析]では、このような高エネルギー領域の光子を元素分析などにしばしば利用している。

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-2022, 化学, 放射線

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